• Math recommendations

  • 数式の推奨事項

    状態:最終

     

    対象

    <disp-formula>または<inline-formula>とその内包する要素。

     

    解説

    これらの推奨事項には数式をタグ付けするための最良慣行が含まれています。行内数式は文章の流れの中、普通は文中にあるものです。別行立ての数式はブロックレベルです(即ち、別行立ての引用文のように独自の行になります)。

     

    数式の表現に画像を使うことについて

    数式の表現に画像を使用するのは強く非推奨です。数式は<inline-formula>および<disp-formula>内で<tex-math>か<mml:math>のどちらかを使ってマークアップするべきです。表示での要求のために数式の画像版が必要なら、<alternatives>を使うべきです。推奨事項1を参照して下さい。

     

    数式の画像表現を<alternatives>の外側で、同等のマークアップなしに使うべき唯一の例は、その表現するものが複雑すぎてマークアップでは全く再現できない場合です。

     

    推奨事項

    1. <alternatives>

     

    この要素は任意の組み合せの表現形態(<graphic>, <mml:math>, <tex-math>)を持ちえますが、多くても1つずつとします。また、使用する場合は、各表現形態は正確、完全で、他の表現形態と論理的に等しいものであるべきです。<alternatives>内には明示的または暗黙的に好ましいとされる表記はありません。<alternatives>は<inline-formula>または<disp-formula>内に置き、同等の<mml:math>や<tex-math>のマークアップと並べた<inline-graphic>(<inline-formula>の場合)または<graphic>(<disp-formula>の場合)にその画像版を持たせるべきです。例1を参照。

     

    2. <tex-math>

     

    数式モードのLaTexを入れるためにこの要素を使用します。この際、数式モードとの切り替えに通常用いられるデリミタ(\\[...\\]、\\(...\\)、$$...$$、など)はつけません。

     

    a. 論理的根拠

    <tex-math>要素で囲まれるTeXはJATS記事内で数式を生成するためにだけ使用されます。そこで、中身を数式モードであると定めることで、もっと汎用的なTeX構造(例えば、目次を生成するコマンドなど)を含めた場合に起こりえた曖昧さを排除します。

     

    b. 例外

    この推奨事項の唯一の例外は、LaTeXの環境の一部を中身全体をラップするのに使うことができる、ということです。(通常これらは数式モードでは許容されていません。)これらは一般的に複数行の数式の揃えを指定するために使われます。これらは\begin{XXX} ... \end{XXX}の書式になります。MathJaxが許容するそれらの環境は、<tex-math>要素内でもまた許可されます。MathJaxがサポートする環境の一覧はMathJax TeX and LaTeX Support – Environmentsを参照して下さい。

     

    c. 参考

    TeXマークアップをJATS文書のXML内に埋め込む際の手助けとしてXML CDATAセクションを使うことができます。これにより、アンパサンドを&amp;にするといった、エスケープシーケンスを使う必要がなくなります。

     

    d. TeXマクロ

    TeXマクロは<custom-meta>要素で、<meta-name>要素の値を“tex-math-definitions”にして定義できます。この要素内で定義したマクロは記事内のいずれのTeX数式中でも使うことができます。

     

    例文

    例1:単一の数式を3つの代わりとなる同等の形式(TeX、mathML、画像)で記述したもの

     

    <p>This was calculated as follows:
     <inline-formula id="M1">
      <alternatives>
       <tex-math>a=b</tex-math>
       <mml:math>
        <mml:mi>a</mml:mi>
        <mml:mo>=</mml:mo>
        <mml:mi>b</mml:mi>
       </mml:math>
       <inline-graphic xlink:href="equation_M1.gif"/>
      </alternatives>
     </inline-formula>
    ...
    </p>

    例2:TeX

     

    2a. ほぼ全てのケースで、数式モードとの切り替えに通常使用されるデリミタ(\\[...\\]、\\(...\\)、$$...$$、など)なしで、数式モードのLaTeXを使います。

     

    <disp-formula>
     <tex-math id='M1'>a = b</tex-math>
    </disp-formula>

     

     

    2b. 例外:一部のLaTeXの環境で中身全体をラップする場合。

     

    <disp-formula>
     <tex-math id='M1'>
      \begin{align*}
      x^2 + y^2 &amp; = 1\\
      x &amp; = \sqrt{1-y^2}
      \end{align*}
     </tex-math>
    </disp-formula>

     

     

    2c. TeXマークアップ埋め込みの手助けとして使われるXML CDATAセクション。

     

    <disp-formula>
     <tex-math id='M1'>
      <![CDATA[
      \begin{align*}
      x^2 + y^2 & = 1\\
      x & = \sqrt{1-y^2}
      \end{align*}
      ]]>
     </tex-math>
    </disp-formula>

     

     

    2d. <custom-meta>要素で定義されるTeXマクロ。

     

    <article-meta>
    ...
     <custom-meta>
      <meta-name>tex-math-definitions</meta-name>
      <meta-value>
       \def\rmi{\rm i}
       \def\rme{\rm e}
      </meta-value>
     </custom-meta>
    </article-meta>